7Apr
変形性膝関節症
変形性膝関節症は、50代以降の女性に多い病気で、膝関節への負荷によってクッション材の軟骨がスリ減ったり、関節に炎症を起こしたり、変形を起こしたりすることで痛みが生じます。
初期の段階では、朝の動き始めの「膝の違和感」程度ですが、痛みが出てきてもすぐになくなったりすることを繰り返すうちに、やがて、はっきりとした痛みが固定して階段の昇降がつらくなったり、膝に水が貯まって張った感じになり正座が出来なくなることもあります。
一度すり減った関節軟骨は、もとの完全な状態に修復されることはありませんが、置き換わった繊維軟骨としては修復が期待できます。西洋医学では、関節への負担と痛みを軽減して膝の機能を高めることを目指し薬物療法、温熱・冷却療法、運動療法の3つを基本療法を行います。これで状態が思わしくない場合には外科的療法を行う場合もあります。
処方される薬は、炎症や痛みなどの症状を抑えて苦痛の軽減を図るためのものです。
膝に熱があり腫れているような急性の痛みには冷却療法、炎症がない慢性期の場合は、患部を温める温熱療法が行われます。
運動療法は、筋肉の柔軟性を取り戻して萎縮を防ぐことや筋力をつけることで関節への負担を軽減します。また、運動をすることによって血行が改善することにより痛みの軽減や関節の動きを良くする効果もあります。
原因は膝への継続的な負担です。お仕事や趣味での膝への過度の負担、体重の増加、筋力の低下、それに過去の故障の影響によるもの、先天的に股関節に問題がある場合なども見受けられます。いづれにせよ、初期の段階で状態をしっかりと認識して、対処していくことが大切です。
古典鍼灸では、苦痛の改善を第一義として硬くなった筋肉を緩め血行を促進して、膝の水の吸収や痛みを和らげ、筋萎縮や関節拘縮の改善や予防を目的として鍼灸施術を行います。